「屋根塗装の見積もりはどのような点に注意したらいいのだろう」
「見積書の見方を知りたい」
屋根塗装をお考えの方の中には、このようなお悩みを持つ場合もあるでしょう。
見積もり後に安心して工事を依頼できるように、見積書や費用相場についても知っておくことが大切です。
本記事では、屋根の見積もりについて以下のような情報を解説しています。
- 屋根塗装の見積もりのチェック項目
- 屋根塗装の見積書の項目
- 屋根塗装の費用相場
- 屋根塗装で費用を抑える方法
屋根塗装を依頼して「こんなはずではなかった……」ということがないように、ぜひ記事を参考に見積もりを行ってみましょう。
屋根塗装の見積もりでチェックしておきたい内容
屋根塗装の見積もり時の失敗をできるだけ防ぐためにも、以下の2つの内容をチェックしておきましょう。
- 説明が丁寧な業者か
- 見積書に詳細が記載されているか
以下にて、それぞれの内容を詳しくご紹介します。
説明が丁寧でわかりやすい業者か確認する
屋根塗装の見積もりを依頼する際に、業者が丁寧に説明をしてくれるか確認しておきましょう。
一般的に、屋根塗装を依頼する経験は人生に数回あるかないかです。
そのため、屋根塗装での施工内容や費用など、詳しくない方も多いのではないでしょうか。
そこで、工事の相談や見積もりをお願いする際に塗装業者がわかりやすく説明をしてくれるかで安心度が違います。
また、見積もりの際に丁寧な対応をしない業者は、工事の時にもトラブルになりやすいです。
工事について親身になって相談に乗ってくれたり、施工内容をわかりやすく説明してくれたりする優良業者を選択するようにしましょう。
見積書の費用が項目や施工面積ごとに記載されているか確認する
見積書の価格が作業の項目ごとに記入されているか確認するのも大切なポイントです。
さらに、作業項目ごとに施工面積もきちんと記載されているかもチェックしておくようにしましょう。
費用が項目ごとに記載されておらず、「屋根塗装一式」や「工事費用」などとまとめられている場合は、悪徳業者の可能性が高いです。
費用を水増しして請求している場合もあるため、必ず詳細を確認しましょう。
もし、費用の詳細を開示しない業者は信頼度が低いため、依頼は避けておくことをおすすめします。
屋根塗装の見積書の項目と費用相場
屋根塗装の見積もりを行う際に確認しておきたい見積書の項目と、それぞれの内容や費用相場について解説します。
見積書に一般的に記載されている施工内容の項目は、主に以下の6つです。
- 足場の設置
- 養生
- 高圧洗浄
- ケレン作業
- 縁切り
- 塗装
それぞれの施工方法と、費用相場も紹介します。
ただし、使用する機材や施工箇所などによって、実際にかかる費用は異なります。
詳しい費用については、依頼予定の業者に事前に確認してみましょう。
足場の設置
屋根塗装では、仕上がりの良さや職人の安全性を高めるためにも足場の設置が必要です。
屋根は高所で傾斜もあるため、足場が不安定だと丁寧な塗装が行えません。
また、職人が足を滑らせて転落してしまうと、大事故にも繋がります。
そのため、屋根塗装では職人の安全を守りつつ、丁寧で確実な作業ができるように足場を設置します。
屋根塗装での足場の設置費用の相場は、1平方メートルあたり800〜1,000円ほどです。
養生
養生は、塗料の飛沫で周辺や住宅を汚さないために行われる工程です。
足場を使って住宅の周りに目の細かいネットを張り、近隣に塗料が飛び散るのを防ぎます。
また、住宅の塗装しない箇所のビニールシートや養生テープで保護する場合もあります。
養生にかかる費用相場は、1平方メートルあたり100〜400円ほどです。
屋根の高圧洗浄
屋根塗装を行う際は、まず高圧洗浄で汚れを落とします。
汚れが付着したままの屋根に塗装しても、すぐに塗料が剥がれてしまいます。
そのため、高圧洗浄機を使って屋根表面のホコリやカビ、苔などを丁寧に洗い落とさなければなりません。
屋根塗装の高圧洗浄にかかる費用相場は、1平方メートルあたり100〜300円ほどです。
ケレン作業
ケレン作業は「研磨」という意味で、屋根のサビや汚れを落とす作業です。
塗装面にサビや汚れが残ったままだと、塗料の密着性が落ちて塗膜の耐久性が低下します。
そのため、サビや汚れの程度、塗装面の状態によって以下の4つのレベル別でケレン作業が行われます。
まず、状態が非常に悪いサビを薬剤で落とす「ケレン1種」、電動工具を使う「ケレン2種」です。
一般住宅の屋根塗装ではほぼ使われません。
次に、電気工具が不要で、やすりやワイヤーブラシなどで軽度のサビを落とす「ケレン3種」があります。
最後に、サビがほとんどなく、汚れも軽度な場合にワイヤーブラシやサンドペーパーなどで行う「ケレン4種」です。
屋根塗装のケレン作業にかかる費用相場は、4種ケレンの場合で1平方メートルあたり200〜500円ほどです。
もし、ケレン1種やケレン2種が必要なほど屋根が劣化している場合は、塗装ではなく新たに屋根材を施工し直すようになります。
屋根の縁切り
スレート屋根の塗装の際は、「縁切り」という作業が行われます。
縁切りは、屋根材の隙間に塗装した塗料が詰まり、雨水の流れを阻害しないためにも必要な工程です。
スレート屋根は屋根材を等間隔で重ねて施工しており、新築時は隙間があるため雨水の排水に問題はありません。
しかし、屋根塗装を行うと塗料が屋根材の隙間に入り込み、内側に雨水が溜まってしまう場合があるのです。
屋根材の内側に雨水が溜まると、雨漏りの危険性が高まります。
そのため、スレート屋根の塗装時には「縁切り」を行います。
縁切りの施工単価は、1平方メートルあたり400〜600円ほどです。
屋根塗装
屋根塗装の単価は、選んだ塗料のタイプによって異なります。
塗料は性能が高くなるにつれて単価も上がります。
たとえば、ウレタン塗料は塗装面積が1平方メートルあたり1,500〜2,500円ほど、シリコン塗料は2,000〜3,500円ほどです。
より耐久性が高いフッ素塗料は、1平方メートルあたり3,000～4,500円ほどが相場です。
屋根塗装の見積もりで費用を抑える方法
屋根塗装の見積もりの際にできるだけ費用を抑えるおすすめの方法は、以下の3つです。
- 相見積もりを行う
- 単価の低い塗料を選ぶ
- 自社施工の業者を選ぶ
それぞれの詳しい内容を解説していきます。
相見積もりを行う
屋根塗装で見積もりを行う際は、「相見積もり」をすると費用が安い業者を選べます。
相見積もりは、ひとつの業者に絞らず複数の会社に見積もりを出してもらい、見積書や施工内容を比較して依頼先を検討することです。
相見積もりを行えば、複数の会社の見積書や費用、施工内容などを比較できます。
また、業者の対応も確認できるため、安心して依頼できる会社を見つけやすくなります。
しかし、相見積もりは複数社に屋根塗装の相談をして現地調査を行ってもらい、見積書を確認する手間がかかる点がデメリットとなります。
単価の低い塗料を選ぶ
塗装で使用する塗料を単価の低いタイプにすると、費用を抑えられます。
ただし、単価の低いタイプは耐用年数が短かったり、耐久性が低かったりします。
そのため、短い期間で再塗装しなければならず、将来的に見ると施工費用が多くかかる可能性があるのです。
予算と希望する塗料の性能を業者に相談して、ご自宅に合った最適な塗料を選ぶようにしましょう。
自社施工する屋根塗装業者を選ぶ
屋根塗装の費用をできるだけ抑えたい場合は、工事を自社施工する業者に依頼するとよいです。
自社施工ではなく、下請け業者に工事を依頼する会社に屋根の塗装を依頼すると、手数料がかかって費用が高くなります。
足場の組み立ても含めて、自社施工する業者に依頼すれば費用は安くなります。
見積もりを行う際には、工事を自社施工するかどうか確認してみましょう。
屋根塗装の見積もりは見積書の内容をよく確認して工事の失敗を防ごう
屋根塗装で見積もりを依頼する際は、業者の対応や見積書の内容を念入りに確認しておくことが成功のポイントです。
見積もり時に不信感を拭えない場合は、悪徳業者の可能性が高めなため、依頼は避けておきましょう。
屋根塗装は費用が高額になりやすいです。
そのため、工事を失敗しないように見積もりの時から慎重に業者選びをすることをおすすめします。
