外壁塗装や屋根塗装について業者に相談したところ、聞いたことがない名称や用語が出てきて、なかなかイメージしづらいといった経験をしたことがある方もいるでしょう。
外壁や屋根はさまざまな部材で構成されており、一般的には聞きなれない名称のものが多数あるのです。
ただ、各部の名称を知っておくことで、外壁塗装業者や屋根リフォーム業者との打ち合わせをスムーズに進められます。また、見積もりも読めるようになり、安心して業者に施工を依頼できるでしょう。
そこで、今回は外壁と屋根の各部の名称や役割について、解説します。
外壁・屋根の各部の名称を知っておいたほうがいい理由
外壁・屋根の部材の名称はなじみがない言葉ばかりです。ただ、それらの名称を知っておくことで、外壁塗装業者や屋根リフォーム業者との打ち合わせをスムーズに進められるといったメリットがあります。
できるだけわかりやすい説明をしてくれる業者がほとんどですが、名称部分については言い換えるのが難しく、どうしても専門用語を使わなければならないときがあるのです。
ただ、各部の名称を知っておけば、業者との打ち合わせをスムーズに進められて安心して工事を任せられます。また、業者側の視点では、お客様が外壁や屋根の各部の名称を知っていると、「知識があるお客様」という認識になり、工事や見積もりの説明をより丁寧にしてくれる可能性もゼロではありません。
そういった意味でも、実際に外壁塗装や屋根塗装の工事を依頼する前に、各部の名称について把握しておくことをおすすめします。
外壁部材の名称
ここでは、外壁部材の名称について、詳しく見ていきましょう。
外壁材の名称①｜幕板
幕板は1階と2階の外壁を区切る板のことであり、胴差や化粧胴差と呼ばれることもあります。
幕板がない家もありますが、上下階で外壁の色が異なる家では幕板が採用されているケースがほとんどです。
幕板には雨水がたまりやすく、それによって劣化が進行してしまう恐れがあることから、外壁塗装のタイミングで一緒に点検することが推奨されています。
外壁材の名称②｜目地
外壁材同士をつなぎ目や、外壁材と窓サッシのつなぎ目にあるのが目地です。外壁材同士のつなぎ目には、防水目的としてシーリング（コーキング）するのが一般的です。
ただ、シーリング剤は紫外線や雨水などの影響で、経年劣化していきます。シーリングが劣化すると、そこから雨水が入り込んでしまって雨漏りの原因になってしまう可能性もあるのです。
そのため、外壁塗装工事と併せて、シーリングを補修する必要があります。なお、シーリングの補修方法には、打ち替えと増し打ちがあります。
打ち替えとは、文字通り、古いシーリングをすべて剥がして新しいシーリング剤を充填する作業です。一方、増し打ちは既存のシーリング剤の上から新しいシーリング剤を充填する方法です。
外壁材の名称③｜水切り
水切りとは外壁に取り付けられる部品であり、主に防水目的で設置されます。水切りは、外壁と屋根の接続部分や窓の下など、雨水が溜まりやすい箇所に設置され、雨水が直接外壁に触れないようにすることで、壁の劣化を防ぐことができます。
外壁塗装をおこなうときに、水切りの点検もしてもらい、必要に応じて補修、塗装、交換してもらいましょう。
外壁材の名称④｜戸袋（とぶくろ）
戸袋とは、雨戸を収納するためのスペースや箱のことをいいます。戸袋は、雨戸を使わないときの収納場所となり、外壁の一部としてデザイン的にも重要な役割を持っています。
雨戸を使用していないときは、戸袋だけが見えている状態となるので、外壁塗装と併せて戸袋も塗装することで、全体的にフレッシュな雰囲気に仕上げることが可能です。
外壁材の名称⑤｜入隅・出隅（いりすみ・ですみ）
入隅とは、外壁の角が内側に向かってへこんでいる部分を指し、出隅は外側に向かって角が飛び出している部分を指します。
入隅・出隅は地震によってひび割れが起きやすい場所なので、定期的に点検することが大切です。外壁塗装工事においても、入隅・出隅を注意深く点検して、必要に応じて補修しなければなりません。
外壁材の名称⑥｜面格子
面格子とは窓に取り付けられた格子状の金属や鉄製の装置で、防犯や目隠しの目的で使用されます。面格子は窓の外側に取り付けられ、外部からの侵入を防ぐための役割を果たします。
そのほか、窓を開けた際に風通しをよくしたり、外からの視線を遮ったりする効果もあるでしょう。
面格子についても塗装することが可能なので、外壁塗装工事と併せて塗装するか検討することをおすすめします。
外壁材の名称⑦｜笠木（かさぎ）
笠木は手すりや塀の上に取り付けられる部材であり、雨水の侵入を防ぐ重要な役割を果たします。笠木は、建物の水切りの役割を持ち、雨水が構造躯体に浸透しないように必要不可欠な部材です。一般的に金属や木材などの耐水性の高い素材で作られます。
外壁塗装工事では、笠木の劣化状況を確認して塗り替えや防水処理などをおこなうことが推奨されています。
屋根部材の名称
次に屋根部材の名称について見ていきましょう。
屋根材の名称①｜棟
棟は、屋根材同士のつなぎ目のことであり、雨水が屋根から外に流れる際に最も高い位置にあたるため、とくに風や雨にさらされやすい箇所でもあります。棟をカバーする部材を「棟板金」と呼び、雨水が入らないようにする役割を担っています。
24時間365日、外気にさらされており、劣化しやすい場所であることから、屋根塗装や屋根リフォームをおこなうときは棟、棟板金の点検が必要不可欠です。
屋根材の名称②｜破風（はふ）
破風とは、屋根の端部にあたる部分で、屋根の外側を覆っている板や金属の部材を指します。具体的には、屋根の垂木（たるき）や屋根材が終わる部分を保護し、雨水が外壁に直接触れないようにする役割があります。
破風は、外壁と屋根の接続部分で水の浸入を防ぐ重要な防水機能を持っており、また、屋根の形状を美しく整えるための装飾的な役割も果たしているのが特徴です。
屋根材の名称③｜鼻隠し
鼻隠しは屋根の端部に取り付けられる部材であり、屋根の下端を覆っている部分を指します。破風と同じ役割を果たしています。
破風が屋根の妻側の先端に貼られているのに対し、鼻隠しは妻側に貼られています。破風側には雨樋はつきませんが、鼻隠し側には雨樋がつくと覚えておくといいでしょう。
ただし、業者によっては鼻隠しのことを破風と呼ぶケースもあります。
屋根材の名称④｜庇（ひさし）
庇は建物の屋根部分から突き出している覆いのことを指します。庇は、窓やドア、玄関などに設置され、日差しを遮ったり、雨を防いだりする役割を果たします。
庇は屋根の一部として、風雨に常にさらされるため、耐久性が求められます。塗装工事をおこなうとき、庇の材質や状態を確認し、適切な塗料を選ぶことが重要です。
屋根材の名称⑤｜軒天
軒天は屋根の軒先部分、つまり屋根の下側の裏面を指します。屋根の端から外壁までの間にある天井部分のことです。軒天は、屋根の形状によっては屋根の内側が外から見える部分になるため、外観にも大きな影響を与えます。
通常は雨があたらない場所なので、注意深くチェックするケースは少ないかもしれませんが、湿気がたまりやすい場所なので、外壁塗装や屋根塗装工事のときに併せて点検することをおすすめします。
屋根材の名称⑥｜雨樋（あまどい）
雨樋とは、屋根から流れ落ちる雨水を集めて、地面に流すための排水設備の一部です。屋根の端に取り付けられた溝状のパイプや管で、雨水を効率的に地面に導く役割を果たします。
雨樋は、建物の外壁や基礎に雨水が直接かからないようにするため、非常に重要な機能を持っており、定期的に点検することが大切です。
なお、屋根の塗装工事をおこなうときは、雨樋も塗装対象となります。雨樋は常に雨水や紫外線にさらされるため、劣化しやすい部分でもあります。とくに金属製の雨樋は錆びやすく、塗装が不十分だと早期に腐食が進む可能性があります。
そのため、塗装によって防水性を高め、耐久性を確保することが大切です。さらに、塗装を行うことで、雨樋の美観を保ち、外観を整えることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、外壁・屋根の部材の名称をテーマに、各部分の役割について紹介しました。外壁塗装や屋根塗装工事では、普段は聞きなれない専門用語がたくさん出てきます。
難しい言葉も多いですが、そういった専門用語を知っていると、業者との打ち合わせをスムーズに進めることができます。また、見積もりに記載されている内容や内訳についても理解しやすくなり、安心して工事を任せられるでしょう。
スマートホームでは可能な限りわかりやすい説明を心がけています。藤沢を含む神奈川県全域で、外壁塗装・屋根塗装工事に対応しています。
建物診断や見積もりも無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
