「外壁が劣化してくるとどのような症状が出るのだろう」
「外壁の劣化を対処する方法を知りたい」
外壁の劣化について、このようにお悩みの方も多いでしょう。
外壁が劣化してくると、どうしたらいいかと不安に思われるはずです。
そこで、今回は外壁の劣化について以下のような情報をご紹介します。
- 外壁の劣化サインとは
- 外壁が劣化する原因
- 放置すると起こりやすい問題
- 外壁劣化の対処方法
記事を最後までご覧いただければ、外壁が劣化しはじめても素早く対処できて、悪化を防ぎやすくなるでしょう。
外壁の劣化サインとは
外壁の劣化サインには、主に以下の6つのような症状があります。
- 色あせ
- シーリングの破損
- 外壁の汚れ
- 浮き
- 剥がれ
- ひび割れ
上記のような症状が見られたら、補修が必要です。
以下にてそれぞれの症状について詳しく解説するので、ぜひ確認しておきましょう。
外壁材の色あせ
外壁の色が薄くなっていく状態を「色あせ」と言います。
外壁が色あせると、住宅の見た目が古く感じられるようになります。
しかし、色あせは美観を損なうだけでなく、塗膜の劣化が進んでいる状態でもあるのです。
色あせは軽微な劣化ですが、放置すると外壁の防水性が低下して雨漏りの原因になります。
シーリングの破損
外壁材の隙間を埋めるシーリングが劣化して、破損する場合もあります。
シーリングは雨が住宅内に入り込まないようにするために、外壁材の隙間に充填されています。
もし、シーリングが破損してしまうと雨漏りを引き起こす原因となるのです。
外壁の汚れ
外壁が汚れることで、劣化が進む場合もあります。
外壁の汚れには、主に以下のような内容があります。
- ホコリ
- コケ
- カビ
- 鳥のフン
- チョーキング現象
チョーキング現象とは、塗膜が劣化して白い粉が浮き出てしまっている状態です。
紫外線や風雨によって塗膜の樹脂が劣化して、顔料が粉状となり浮き出るのです。
また、ホコリは車や工場などの排気ガスが原因で付着します。
そのため、住宅がある環境によっては、外壁が汚れやすくなります。
外壁の汚れも軽微な症状に見えますが、長く放置すると塗膜の防水性が低下して、雨漏りを引き起こす場合もあるのです。
外壁材の浮き
タイルやサイディングといった外壁材が、経年劣化によって浮き上がってくる状態です。
外壁材が水分を吸収して膨張したり、収縮したりすることで浮きが発生しやすくなります。
外壁材の隙間を埋めるシーリング材が破損していると、水分が浸入しやすくなり、浮きの原因にもなります。
また、住宅が地震や大型トラックの往来などで揺れてしまうと、外壁材がズレて浮きやすくなる場合もあるのです。
地震が発生した後は、外壁が浮いていないか確認しておきましょう。
外壁パネルの剥がれ
外壁材や塗膜が、経年劣化によって剥がれ落ちてしまう状態です。
原因は外壁材や塗膜の劣化、住宅の揺れなどさまざまです。
外壁が紫外線や風雨に長年さらされることで、塗膜の樹脂が劣化して剥がれる場合もあります。
外壁の剥がれも、住宅内部に雨漏りが浸入しやすくなり、雨漏りを引き起こす要因となります。
外壁のひび割れ
外壁の経年劣化や施工不良などで表面がひび割れてくる状態です。
塗膜は紫外線や風雨による刺激によって劣化して、ひび割れが発生しやすくなります。
もしくは、外壁塗装時に下地調整や乾燥時間の不足、塗料の希釈率の誤りなどによってひび割れが早めに起きる場合もあります。
もし、塗装してから数ヶ月〜1年以内にひび割れが発生した場合は、施工不良を疑いましょう。
また、ひび割れには「ヘアークラック」と「構造クラック」の2つのタイプがあります。
幅0.3mm以下、深さ4mm以下の場合はヘアークラックで、より幅も深さもあるひび割れは構造クラックです。
ヘアークラックは塗装で補修できる場合もありますが、構造クラックは外壁内部まで破損している可能性が高いです。
早めの補修を行いましょう。
外壁が劣化する原因
外壁の劣化は、主に以下の4つのような原因で起こります。
- 経年劣化
- 風雨
- 紫外線
- 空気中のホコリ
原因を知っておくことで、劣化が進行する前に対処できるようになります。
以下にて、それぞれの原因の内容を詳しく解説していきますので、ぜひチェックしてみてください。
外壁材の経年劣化
外壁工事を行ってから年数が経過することで、だんだんと劣化していきます。
外壁材によって、以下のように耐用年数はそれぞれ異なります。
- サイディング:40年ほど
- モルタル:30年ほど
- タイル:40年ほど
- ALC:50~60年ほど
外壁材の耐用年数が近づくにつれて、劣化しやすくなるため早めのメンテナンスが必要です。
風雨
風雨の刺激によって、外壁は劣化していきます。
外壁は刺激を受け続けることで塗膜や素材が劣化します。
特に、台風が発生しやすい地域や、海沿いの街にある住宅は外壁の耐用年数よりも早い時期に外壁が劣化する可能性が高いです。
紫外線
紫外線による刺激によっても、外壁は劣化します。
太陽光の熱も劣化原因となります。また、紫外線は塗膜の樹脂を破壊して「色あせ」や「チョーキング現象」の原因にもなるのです。
特に、日当たりのいい住宅の外壁は紫外線の刺激をよく受けるでしょう。
空気中のホコリ
排気ガスや砂埃など、空気中のホコリや汚れによって劣化する場合もあります。
ホコリはどのような場所でも付着しやすいですが、特に市街地や幹線道路の近くにある住宅は、外壁が汚れやすくなります。
定期的に掃除して、外壁をきれいな状態で維持すると劣化スピードを遅らせられるでしょう。
外壁の劣化を放置すると起こりやすい問題
外壁の劣化をそのまま放置していると、雨漏りが発生したり、住宅の寿命を縮めてしまったりします。
特に、雨漏りに気づかないまま放置してしまうと、住宅内がカビたり、シロアリが発生したりします。
小さな破損でも、時間が経つにつれて外壁や住宅の内部には大きな問題を与えている場合があるため、早めに対処しましょう。
外壁劣化の対処方法
外壁の劣化が起きたら、症状によって以下のような対処方法で補修します。
- 部分補修
- 外壁の塗装
- 張り替えまたは重ね張り
以下にて、どのような症状のときにどの方法で補修するか解説していきます。
ぜひ、参考にしてみてください。
外壁の部分補修
劣化箇所の症状が軽く、狭い範囲であれば部分補修で対処できます。
部分補修とは、主に以下のような方法です。
- 掃除
- 部分塗装
- シーリング補修
掃除は、自分でホースとブラシで行う場合は費用はほぼ無料で行えます。
もし、業者に依頼する場合は高圧洗浄機の使用で1平方メートルあたり100〜300円ほどが相場です。
部分塗装の場合は、塗料のタイプによって必要な費用は異なります。
塗料タイプ別の1平方メートルあたりにかかる単価は、以下の通りです。
- ウレタン塗料:1,500~2,500円
- シリコン塗料:1,800~3,500円
- フッ素塗料:3,000~5,000円
塗装する箇所や破損状況によって、実際にかかる費用は変わります。
また、シーリング補修では、割れたシーリングの上から新たに充填材を施工する場合は1メートルあたり500〜900円ほどかかります。
既存部分を撤去して、新たにシーリングを充填する場合は1メートルあたりおおよそ800〜1,200円が費用相場です。
外壁の塗装
色あせや汚れなどが広範囲で起きており、掃除では対処できない場合は塗装を行って補修します。
また、外壁の塗膜が経年劣化している場合も塗り替えを行うようにします。
外壁塗装の費用は、30坪の住宅で60〜100万円ほどかかるのが一般的です。
ただし、外壁の劣化状態や使用する塗料によってはさらに費用がかかる場合もあります。
外壁の張り替えまたは重ね張り
外壁が全体的に劣化していた場合は、「張り替え」か「重ね張り」で補修を行います。
張り替えは、すべての外壁材を撤去して新しい素材を施工する方法です。
費用は30坪の住宅で150〜300万円ほどかかります。
重ね張りは、外壁の上から新しい素材を張り付けていく施工方法です。
かかる費用は、同じく30坪の住宅で100〜200万円ほどです。
既存の外壁の劣化状態によって、選べる施工方法は異なります。
詳しくは業者に現地調査を行ってもらい、状態を確認してみましょう。
外壁劣化は放置厳禁!住宅を守るためにも優良業者に補修を依頼しよう
外壁の劣化は住宅の寿命を縮めてしまうため、放置はせず早めに対処することが大切です。
また、補修が必要な場合は、優良業者に相談して補修を依頼するようにしましょう。
外壁劣化を早く対処するためには、日頃の点検やメンテナンスも忘れないようにしましょう。
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